そろそろインフルエンザが流行する時期だけど、コロナもあって心配
今年はコロナウイルスが世界中で大流行し、世界のコロナ感染者は3780万人、死者数は108万人にもなります(2020年10月10日時点)。そして、毎年冬になるとインフルエンザも流行してきます。今年はインフルエンザにコロナウイルスにと心配されている方も多いのではないでしょうか。
厚生労働省から「インフルエンザの流行に備えた体制整備について」が発表されましたので、この記事で内容をご紹介したいと思います。
インフルエンザの流行に備えた体制整備について
現在、発熱があると保健所などに連絡してから、病院を受診して診察・検査を行う流れになっています。
しかし、これからの季節はインフルエンザも流行するので、発熱で受診される患者さんが多くなると予想されます。
今までは、発熱等の症状が出た場合は保健所などの相談センターに電話をしてから、PCR検査可能な病院を紹介されていました。
これからは、多くの医療機関で発熱患者の相談・診療・検査をできる体制を整え、保健所を介すことなくかかりつけの病院で相談・診察・検査ができるように整備していくように厚生労働省から通知がでています。
感染管理の問題から院内で発熱患者さんの診察・検査ができない場合は、検査の出来る施設・病院を案内できるように連携を取っておく必要があります。
かかりつけの病院では、インフルエンザとコロナウイルスの両方の可能性を考えて診療や検査を行う必要があります。
また、重症化しやすい患者さんが来院するがんセンターや透析施設はおよび産科は、発熱患者を診療・検査を積極的に行わない医療機関として住民へ周知する必要があります。
透析患者さんでは、通院している透析施設がかかりつけの病院となると思いますので、発熱や咳などの症状がある場合は、まずは透析施設へ電話連絡をお願いします。
発熱後の対応は、各透析施設の担当医の指示に従ってください。
透析患者さんへ注意してほしいこと
- マスクの着用と手洗いの徹底する。
- 毎日の体温測定、健康状態の把握する。
- 発熱、咳などの症状がある場合は、来院前に透析施設に電話連絡をする。
透析患者さんは、免疫力が低下していることが多いのので、日頃から手洗いや健康状態の把握は大切です。
透析患者さんは免疫力が低下しており、感染しやすい状態であると言えます。
透析患者さんの免疫機能に関する記事はこちら
透析施設スタッフへ注意してほしいこと
- 自施設でコロナの診察・検査を行うのか確認・検討しておく。
- 患者さんが発熱した場合の連絡先の確認。
- 患者さんが発熱した場合の来院方法の確認、感染対応の方法の確認。
- 自施設で診察・検査ができない場合は、どの病院に紹介するか、どの病院と連携するか、検査結果が出るまでの期間の透析をどのように行うか確認が必要。
患者さんだけでなく、スタッフ自身の健康管理も大切です。
透析施設における感染対策
標準的感染予防策の徹底
- 個人防護具
- 環境衛生
透析治療は感染リスクの高い治療法です。その為、日頃より感染予防策を行うようにガイドラインが発行されています。
感染症対策の記事はこちら
コロナ・インフルエンザに対する具体的な感染対策のまとめ
①インフルエンザワクチンの接種。
②毎日の体温測定、健康状態の把握。
③発熱、咳などの症状がある場合は、来院前に透析施設に電話連絡をする。
④電話連絡を受けた医師が今後の対応を指示する。
⑤自施設で検査が不可能な場合は、地域の検査可能な病院を紹介する。
⑥自施設で検査が可能な場合は、マスク着用し他の患者と接しないように来院(空間的隔離、時間的隔離)、公共交通機関は使用しない。
⑦隔離スペースで検査を行う。
⑧検査結果が陽性の場合は無症状も入院の対象となり、結果が出るまでは自施設で透析を行うことなる。
⑨標準予防策、飛沫・接触感染対応。
⑩感染した場合は透析は個室が望ましい、できない場合は空間的隔離または時間的隔離で対応する。
⑪スタッフは個人防護具を着用する。
⑫感染者の使用物品は感染性廃棄物、使用後は環境整備を徹底する。
⑬適時換気を行う。
感染を拡大させないためには、透析室にウイルスを持ち来ないことが、重要です。
今回の記事は以上となります。また新しい情報がでたらその都度更新していきます。最後まで読んでいただきありがとうございます。
透析患者さんのコロナウイルス感染状況や感染予防に関する記事はこちらをチェック
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